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会長のひとりごと…

 今回はコンピュータソフトの話です。今はアプリという言葉が使われますが、昔はプログラムやソフトウエア(略してソフト)と言われていました。

 

 

 

 この画面を覚えている人はいるでしょうか。元々は約40年程前に日立市の学校に導入されていたB16用に作成されたソフトです。コンピュータの授業で使った(使わされた)人がいるかと思います。あの頃は、B16用に市販されているソフトは全くなく、「コンピュータ ソフトなければ だたの箱」などと言われた時代です。一教員が片手間に作成したソフトでも当時としては貴重な存在でした。

 

このソフトを制作するに当たってのメモが残っていたので、このソフトの歴史を記してみたいと思います。

 

①もともとは小中学生のマウスクリックの練習用にパズルの部分だけの簡単なものとしてBASIC言語で作成しました。(マウスクリックで動作するだけでも高度なプログラムの知識が必要でした。)

②パズルとして難易度を高めるために、四字熟語の縦横の配置に加え、斜めも加えました。さらに下から上、左から右の配置も加えました。

③パズルの難易度が高くなったのでヒントを付けてほしいという要望があり、ヒントをクリックすると四字熟語の先頭の文字の色が変わるようにしました。

④そうすると、パズルとして簡単過ぎるという意見が寄せられました。そこで乱数を使って色を変える文字をコンピュータが選んで表示するようにしました。

⑤これで難易度が一気に上がり、適度に難しいパズルになりました。利用されるようになると読み方も分かった方がいいという意見が寄せられました。そこで、データに読み方を加え表示するようにしました。

⑥読み方のデータがあるので、もう一つのヒントとして読み方の一覧表が出せるようにしました。(写真でも確認できるかと思います。)

⑦四字熟語の意味も出してほしいという要望も出てきました。データに意味も加えるのはたいへんな作業でしたが、意味も出るようにしました。これによりある程度実用的なソフトになったかと思います。

⑧一般的な問題だけでなくファイルを選んで行えるように、小学生を対象とした初級用、中高生を対象の中級用、漢字検定練習用の上級1、上級2を加えていきました。

 

 小さなものですが、一つのソフトを完成するまでに、これだけのステップを踏み一つ一つ積み上げながら育ててきました。

 

 学校にもウインドウズの機械が入るようになり多くのソフトが使えるようになり、ウインドウズで使えないこの「四字熟語パズル」 は使われなくなってしまいました。

 

 多くの人の意見を受け止めながら育ててきた自作のソフトには、市販のソフトにはない利用者の思いがあるように感じて、ウインドウズ上でも動作するように移植作業を続けてきました。ウインドウズ3.1、95、98・・・と、ウインドウズに合わせて何度もバージョンアップを繰り返してきました。マイナーチェンジの場合は動作することもありましたが、大きく変わった場合ソフトを作り変える必要がありました。現在のウインドウズ11上でもこのソフトは動いています。40年経っても生きているのです。めまぐるしく変化するこの世界にあって40年間生き抜いているというのは、それだけでも貴重な存在と言えるのではないかと自負してます。久慈交流センター内で動かすことが可能ですので、お声をかけてください。見た目はオールドファッションですが、中身はしっかりしたソフトと言えると思います。